実家じまいの進め方を解説する記事のアイキャッチ。片付け途中のすっきりした和室に積まれた段ボール箱と軍手、折りたたんだ台車

【2026年最新】実家じまいの進め方|親が元気なうちに決めておくこと

※本記事はプロモーションを含みます

「そろそろこの家、どうにかしないとね」。親からそんな言葉が出たときが、実家じまいの入り口になります。ただ、そこから押し入れを開けてゴミ袋を広げるところへ直行すると、たいてい途中で止まります。先に答えを言ってしまうと、最初に手を付けるのは物ではなく、親と家族のあいだで「誰が何を決めるか」を確定させることです。

遺品整理と決定的に違うのは、家の持ち主が目の前にいる点です。本人が納得していない片付けは、どれだけ段取りが良くても後から揉めますし、作業当日に手が止まる原因にもなります。ここで扱うのは、合意を取りながら進める順番と、見積もりを頼む前に家族の側でやっておける準備です。費用の具体的な金額や、売却・相続の判断には踏み込みません。

執筆:カタヅケナビ編集部

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結論|実家じまいの進め方の要点を先に

実家じまいで最初に決めるのは、処分する物の範囲ではありません。親が自分で決める領域と、家族が引き受ける領域の線引きです。ここが曖昧なまま手を動かすと、「勝手に捨てられた」というひと言で全部が止まってしまいます。

この記事の要点

  1. 先に決めるのは処分の範囲ではなく、親が判断する領域と家族が引き受ける領域の線引き
  2. 売却・賃貸・解体など「家の出口」の予定から逆算して、片付けの期限を置く
  3. 荷物の量は写真と部屋単位のメモで把握し、行き先を割り振ってから見積もりを頼む
  4. 費用は条件で動くものとして幅で捉え、売却・相続・税の判断は専門家に回す

遺品整理と実家じまいで変わるのは「同意」の重さ

遺品整理では、残された家族が相談して処分の範囲を決めていきます。実家じまいは違います。決定権を持つ本人が家にいて、片付けの一部始終を見ています。ここで家族が良かれと思って先回りすると、親の側には「自分の家なのに、自分抜きで話が進んでいる」という感覚だけが残ります。

「もったいない」「まだ使う」という言葉も、物の値段の話をしているとは限りません。その物と一緒に過ごした時間の話をしている場合があります。だから、価値を説得して手放させる方向に持っていくと平行線になりがちです。量と置き場所の相談に切り替える、という進め方もあります。

捨てる話から入らないための三つの決め方

作業に入る前に、家族のあいだで次の三つを決めておくと、話し合いの土俵がそろいます。

着手前に家族で決めておく三つのルール

  • 写真で記録してから手放す:手放す物は、動かす前に一枚撮っておきます。家具や食器棚のように場所を取る物ほど、現物がなくなっても記録が残っていれば話が落ち着くことがあります。撮った写真は家族全員が見られる場所に置いておきましょう。
  • 思い出品は1箱だけ残す:先に箱のサイズを決めて、その中に収まる分は理由を問わず残す、という決め方です。何を入れるかは親が選びます。入りきらない分だけを相談の対象にすれば、一つずつ是非を議論する消耗を減らせます。
  • 判断を親に委ねる領域を決める:衣類、手紙、アルバム、仏壇まわりなど、本人にしか意味の分からない物は家族が決めない、と最初に宣言しておきます。逆に、明らかな空箱や壊れた家電など家族側で処理してよい範囲もここで確認します。

家の出口の日から逆算して期限を置く

片付けの期限は、片付け側の都合では決まりません。家をどうするかが決まって初めて、いつまでに何を空にするかが決まります。まずは家の出口を確定させて、そこから逆算する順番にしてください。

家の出口 先に確定させること(確認先) 片付け側で決まること
売却する 引き渡しの時期、残置物をどこまで撤去するか(不動産会社) 空にする範囲と、作業を終える最終日
賃貸に出す 原状回復の範囲、設備や造り付けの物の扱い(管理を依頼する会社) 建物側に付いた物を外すかどうか
解体する 工事の着手日と、事前に出しておく物の範囲(工事の依頼先) 搬出を終える期限と、屋外まで含めるかどうか
当面は空き家のまま維持する 管理する人と鍵の所在、電気・水道をどうするか 一度に終わらせず、区切って進める配分

出口が決まっていないうちに見積もりだけ取っても、前提がそろわないので比較になりません。逆に、ここが固まっていれば「この日までに、この範囲を空にしたい」という一文で依頼先に条件を伝えられます。親がまだ住んでいる段階から動き出す場合の費用の考え方は、生前整理の費用相場をまとめた記事で整理しています。

写真で状況を伝えて見積もりのブレを減らす

「そんなに多くないと思う」。電話口でのこの申告ほど当てにならないものはありません。多い少ないの基準は人によって違いますし、押し入れの奥や物置の中は、住んでいる本人でも中身を思い出せないことがあります。実家が遠方で、様子を見に行ける回数が限られているならなおさらです。

そこで効いてくるのが写真です。同じ写真を複数の依頼先に送れば、全社が同じ前提で条件を見ることになります。前提がそろった見積もりどうしなら、並べたときに意味のある比較ができます。現地調査に来てもらう場合も、事前に画像を渡しておけば当日の確認が早く済みます。

相談前に撮っておきたい場所

  • 各部屋を、ドアの位置から引きで1枚(家具の配置と床の見え方が分かるように)
  • 押し入れ・納戸・天袋を開けた状態の中身
  • 台所の収納と食器棚の中、洗面所や物入れの棚
  • 物置・車庫・庭に置いたままになっている道具や資材
  • 玄関から道路までの導線(段差や階段の有無が分かるように)
  • 家の前の道路と、トラックを停められそうな場所
  • 2階に残っている大型家具(ベッド・タンス・大型の棚)

撮った物の行き先を割り振る

写真を撮り終えたら、写っている物をどこへ流すか大まかに割り振ります。全部を一つの依頼先にまとめる必要はありません。自分たちで動かせる分と、人手を借りないと動かない分を分けるだけでも、頼む範囲がはっきりします。

行き先 振り分けの目安 写真と一緒に控えておくこと
残す(親が持っていく) 施設や新居に持ち込めるか、置き場所が確保できるか 家具の寸法と、運ぶ手段の当て
親に判断してもらう 本人にしか意味が分からない物、迷いが出ている物 保留の箱にまとめた点数と保管場所
買取に相談する ブランドや型番が分かる、箱や付属品が残っている 品名、付属品の有無、傷や汚れの状態
引き取り手を探す まだ使えるが、値段が付くかどうかは分からない 引き渡せる日時と、運び出しの可否
自治体の受付に出す 自分たちで運び出せて、回収日まで待つ余裕がある 品目と点数(受付の条件は自治体の案内で確認)
事業者に依頼する 運び出せない、量が読めない、期限が決まっている 部屋ごとの引きの写真と、屋外の写真

この表の右端を埋めたメモが、そのまま相談用の資料になります。片付け全体をどの順番で動かすかは不用品の片付けの進め方をまとめた記事で扱っているので、着手前に全体像を掴んでおくと迷いにくくなります。

トラブルになりやすい場面と断り方

実家じまいでこじれるのは、たいてい物そのものではなく、決め方と伝え方のところです。起きやすい場面を先に知っておけば、対処の型を用意しておけます。

家族のあいだで起きること

一つ目は、親が「勝手に捨てられた」と感じる場面です。作業日に本人が別の部屋にいるあいだ処分が進み、後から気づいて空気が悪くなる、という流れが典型です。持ち出す物のリストを前日までに共有しておく、当日は保留の箱を必ず一つ用意しておく、といった段取りで防げる場面もあります。

二つ目は、きょうだいのあいだで話が食い違う場面です。誰が何を引き取るのか、処分してよい範囲はどこまでか。ここを口頭だけで進めると、後になって「あれはどこへ行ったのか」という話が持ち上がります。メールやメッセージなど記録が残る形にしておけば、少なくとも何をいつ決めたかは確認できます。

作業日に持っておきたい三つの装備

  • 保留の箱(迷った物はその場で議論せず入れる)
  • 持ち出しリスト(残す物・引き取る人を書いたメモ)
  • 撮影担当(手放す物を写真に残す係を一人決めておく)

家の外から来る話への断り方

片付けを進めていると、家財の買い取りに関する話が外から持ち込まれることがあります。結論から言うと、その場で決めないという一点を家族で徹底しておくのが安全です。特に、親が一人で在宅しているときに応対しないよう、事前に話しておきましょう。

そのまま使える断り方

  • 「家族と一緒に決めることになっているので、今日はお返事できません」
  • 「一度持ち帰って検討します。書面で見積もりをいただけますか」
  • 「家の中は今、家族以外は上げないようにしています」

売買の契約や訪問での買い取りに関するトラブルについては、国民生活センターが消費者向けの情報と相談窓口の案内を公開しています。話の進め方に不安を覚えたときは、契約を先へ進める前に公式サイトの案内を確認してください。

対応してくれるサービス

実家に残っている物の中に値の付きそうな品があるなら、まとめて処分に回す前に買取へ相談する選択肢があります。依頼先として名前が挙がるのが、遺品整理110番、コメ兵、ジモティーです。ここでどこか一社を推すことはしません。対応エリアや扱っている品目、申し込みの方法は各社の公式サイトで案内されていて、自分の家の状況に合うかどうかはその案内を読まないと判断できないからです。

サービス名 公式サイトで確認しておきたいこと 相談前に手元でそろえるもの
遺品整理110番 片付けの作業をどこまで依頼できるか、対応しているエリア、申し込みから作業までの流れ 部屋ごとの引きの写真、間取り、空にしたい期限
コメ兵 実家に残っている品が扱っている品目に含まれるか、査定の申し込み方法と受け付けの形式 品物の写真、箱や付属品の有無、状態が分かるアップの写真
ジモティー 受け渡しの方法と、自分たちで対応することになる範囲、利用にあたってのルール 品物の写真、引き渡せる日時、運び出しができるかどうか

「高価買取」「手数料無料」といった表現を見かけたら、それは各公式サイトの表現として受け取ってください。条件や但し書きまで読んだうえで、自分の家に当てはまるかを判断するのが安全です。買取の金額は品物の状態や時期によって動くもので、あらかじめ保証されるものではありません。だからこそ、同じ写真と同じ条件で複数のサービスに相談して見比べる、という進め方が中立的です。

気をつけたい注意点

ここまでの手順を踏んでいても、順番を間違えると取り返しがつかなくなるものがあります。作業に入る前に、次の点だけは押さえておいてください。

処分の前に所在を確かめる物

  • 預貯金の通帳、印鑑、キャッシュカードの類
  • 家や土地の権利に関する書類、契約書のファイル
  • 保険や年金に関する書類、届いた郵便物の束
  • 金庫や貸金庫の鍵、車や物置の予備の鍵

こうした物は、タンスの引き出しや仏壇の中、本のあいだ、封筒の束など、家族が想定しない場所にしまわれていることがあります。紙束を袋に入れる前に、どこに何を置いているかを親本人に聞いておきましょう。

費用については、一つの金額で言い切れる性質のものではありません。荷物の量、間取り、屋外まで含めるか、トラックを停められるか、いつまでに終わらせるか。条件が変われば見積もりも変わります。金額を先に知ろうとするより、条件を書き出して同じ内容で複数社に伝えられる状態を作るほうが、結果として早く着地します。費用がどこで動くのかという土台は遺品整理の費用相場をまとめた記事で整理しているので、見積書を読む前に目を通しておくと数字の意味を追いやすくなります。

もう一つ、片付けの外側にある判断は専門家の領域だという線引きも大事です。家を売るか貸すか、名義をどうするか、相続や税をどう扱うか。これらは不動産会社、司法書士、税理士、自治体の窓口といった、それぞれの担当に確認する話です。片付けの都合で先に決めてしまわないでください。

最後に、一度で終わらせようとしないこと。実家じまいは家族の体力も感情も使います。今日は物置だけ、次は押し入れだけ、と区切って進めるほうが、結果的に最後まで走り切れる形になります。

よくある質問|実家じまいの進め方

親が片付けに反対しています。どう切り出せばいいですか。
捨てる話から入らないのが近道です。手放す前に写真を撮る、思い出の品は1箱だけ残す、衣類や手紙など本人しか意味を知らない物は親が決める。この三つを先に伝えると、話の中身が「捨てるかどうか」から「どこに何を置くか」に変わります。
遺品整理と実家じまいは何が違うのですか。
家の持ち主が本人かどうかが違います。実家じまいは本人が生きているうちに進めるので、合意形成と感情面の配慮が最大の論点になります。段取りの効率より、親の納得を先に取るほうが結果的に早く進みます。
費用はどのくらいかかりますか。
一つの金額では答えられません。荷物の量、間取り、屋外まで含めるか、搬出の条件、期限の有無で見積もりは動きます。写真と条件を用意して、同じ内容で複数社に見積もりを頼み、その幅で捉えてください。
業者に頼む前に、自分たちでやっておくことはありますか。
四つあります。部屋ごとと屋外の写真を撮る、通帳や権利書などの所在を親に確認する、残す物を別の場所にまとめる、家の出口の予定から期限を決める。ここまで済んでいると、相談の一往復目で話が具体的になります。
きょうだいで意見が合わないときはどうすればいいですか。
その場で決着させず、保留の箱を作って先送りにします。処分してしまうと元に戻せないので、判断が割れている物ほど残しておくほうが安全です。決まったことはメールなど記録が残る形で共有しておきましょう。

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まとめ|実家じまいの進め方

実家じまいは、荷物を減らす作業に見えて、その実は「決め方を整える作業」です。親の同意という土台の上に段取りを乗せる順番さえ守れば、途中で止まる場面はかなり減らせます。

進め方のおさらい

  1. 親が決める領域と家族が引き受ける領域を線引きする
  2. 写真の記録・1箱ルール・委ねる領域の三つを先に合意する
  3. 家の出口の予定を確定させ、そこから片付けの期限を逆算する
  4. 部屋と屋外を写真に撮り、物の行き先を割り振る
  5. 遺品整理110番・コメ兵・ジモティーなどの公式情報を確認し、同じ条件で複数社に相談する
  6. 通帳や権利書の所在を確かめてから処分に入り、売却・相続・税は専門家に回す

見積もりを頼む前に、費用がどこで動くのかを押さえておくと、返ってきた金額の意味を読み違えずに済みます。

遺品整理の費用相場の記事を読む

参照:国民生活センター公式サイト。掲載内容は執筆時点の情報です。各サービスの条件は変更されることがあるため、申し込み前に各公式サイトで最新の案内をご確認ください。


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